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IDC、AI エージェントによる SaaS 終焉説を否定──SoR を支えるデータ基盤としての再定義を発表

AI エージェントが SaaS を駆逐するのではなく、ERP や CRM のデータを統合し自律的なワークフローを駆動する基盤として SaaS の価値が再定義されるという IDC の最新レポートの全貌。
リリース: 2026-09-28 · 読了 3 分

記事の要約

1. 核心(What)

  • IDC は 2026 年 9 月 23 日、AI エージェントの台頭による「SaaS 終焉(SaaSpocalypse)」説を否定する市場レポートを公表した。
  • 調査対象のエンタープライズソフトウェア事業者のうち 32.8% がアプリケーション組込型 AI エージェントで 10% 以上の高収益化を見込んでおり、18% が 30% 以上のプレミアム収益を期待している。
  • IDC のフレームワーク「The Agentic Evolution of Enterprise Applications Framework」では、アプリケーション間の境界が溶解し、AI エージェントが ERP や CRM からリアルタイムでデータワークフローを生成する時代への移行を指摘している。
  • ビジネスモデルの構造転換として、利用量・ビジネス量に連動する従量課金モデルの割合が現在の 13% から今後 10 年間で 63% に達すると予測している。

2. 影響(Why)

  • SaaS の存在意義の再定義: 単なるタスク実行ツールから、信頼できるデータ・業務プロセスを保持する SoR(記録のシステム)としての役割へ移行するため、社内システムの全面刷新ではなく AI 連携 API の整備に投資を振るべきである。
  • 国内 SaaS 事業者の収益モデル転換: 国内の Vertical SaaS や基幹系システムを提供する中堅ベンダーは、ライセンス単価から AI エージェントの呼び出し回数・処理量に応じた従量課金モデルへの移行を 3 年以内のロードマップに組み込む必要がある。

3. 根拠・詳細(How)

  • エンタープライズ向け AI フレームワークの仕様: SAP の Joule、Workday の Illuminate、Salesforce の Agentforce、Oracle の Fusion など既存の主要 ERP・CRM ベンダーが AI 機能を組み込み、エージェントからの API 呼び出しに最適化したアーキテクチャを採用している。
  • IDC 調査に基づく収益および市場予測の裏付け: グローバル企業 7,000 社超を対象にした 2026 年上半期の調査データに基づき、成果連動型ビジネスモデルの導入割合が 13% から 63% へ拡大する予測数値を算出している。

4. 展望・課題(Next)

  • アプリケーション境界の溶解と統合の進展: 今後 10 年間でアプリ間の境界線は曖昧になるがソフトウェアそのものが消えるわけではなく、エージェントが呼び出すデータソースを持つベンダーの交渉力がさらに高まる見通し。