AWS、RAG 基盤構築ツール Amazon Bedrock Knowledge Bases のベクトルストア選択ガイドを公開──3 つのバックエンドの最適解を提示
Amazon OpenSearch Service、Amazon Aurora PostgreSQL、Amazon S3 Vectors の特徴と用途別適合性を比較し、RAG のレイテンシとコスト最適化の方針を明示した。
リリース: 2026-09-17 · 読了 4 分記事の要約
1. 核心(What)
- Amazon Bedrock Knowledge Basesにおける、カスタマーマネージドなベクトルストアとして 3 つのバックエンドを比較するガイドを公開した。
- 対象となるバックエンドは Amazon OpenSearch Service、Amazon Aurora PostgreSQL (pgvector)、Amazon S3 Vectors の 3 種類。
- 商品検索カタログ(EC プラットフォーム)向けのユースケースでは、ハイブリッド検索に対応する Amazon OpenSearch Serverless が最適な選択肢として検証されている。
2. 影響(Why)
- 本番 RAG におけるコスト対効果の最適化: 数百万件の文書を扱う社内 RAG や EC 検索において、ベクトルストア選定を誤るとインフラコストが数倍に膨らむため、ワークロードに応じたバックエンドの使い分けが実務上の死活問題になる。
- 国内 SaaS 事業者へのアーキテクチャ選定指針: [国内 EC・カスタマーサポート SaaS 企業] のように大規模な非構造化データを扱う国内開発チームは、S3 Vectors によるコスト削減(最大 90% 減)と OpenSearch によるハイブリッド検索を要件に応じて切り替える設計判断が可能になる。
3. 根拠・詳細(How)
- 3 つのバックエンドの仕様とインデックス設計: Amazon OpenSearch はメモリ上での高速 k-NN / ハイブリッド検索を提供し、Aurora PostgreSQL (pgvector) は IVFFlat および HNSW インデックスで最大 2,000 次元の単精度ベクトルを処理する。Amazon S3 Vectors はネイティブなベクトルサポートによりコストを最大 90% 削減しつつサブ秒クエリを実現する。
- OpenSearch Serverless における最適化パラメータ: Classic コレクションにおけるベクトル埋め込みサイズ(Titan Text Embedding v2 で 1024 / 512 / 256 の選択)、下位精度データ型、および内部で 32 倍のバイナリ量子化を適用する disk-based ベクトル検索(on_disk モード)の組み合わせにより、メモリフットプリントとコストを抑制する。
4. 展望・課題(Next)
- OpenSearch Serverless NextGen コレクションの統合: 2026 年 5 月に一般提供が開始された NextGen コレクションが将来的に Bedrock Retrieve API に対応することで、インデックス作成の簡素化やスケール・トゥ・ゼロの恩恵を受けられるようになる予定。