Salesforce、推論モデル Koa を公開──NVIDIA Nemotron 3 Super ベースで CRM 業務のエラー率を 1/3 に抑制
Salesforce が NVIDIA Nemotron 3 Super をベースに開発した初の CRM 向け推論モデル Koa を発表し、顧客データを学習に使わないセキュアなオンプレミス型エージェント運用を実現した。
リリース: 2026-09-15 · 読了 3 分記事の要約
1. 核心(What)
- Salesforce は NVIDIA の CEO である Jensen Huang 氏の Dreamforce 基調講演にて、同社初の CRM 推論モデル Koa を発表した。
- Koa の学習には NVIDIA NeMo RL、NeMo Gym、NeMo AutoModel が使用され、製造業、金融、医療など 14 以上の業界の合成データでチューニングされている。
- Salesforce の自社インフラ上でモデルのウェイトを完全に制御し、顧客データを一切使用せずにセキュアな環境で稼働する仕組みを採用している。
- 2026 年冬に米国リージョンでの一般提供 (GA) が予定されており、Agentforce の選択可能モデルとして順次展開される。
2. 影響(Why)
- 機密データを守るオンプレミス推論の現実解: 顧客データを学習・推論に一切使わずに自社インフラ上でウェイトを完全制御できるため、金融や医療など厳格なセキュリティ要件を持つ国内エンタープライズが安全にエージェント導入へ踏み切る強い根拠になる。
- CRM 業務に特化したエラー率低減のメリット: 汎用 LLM API をそのまま組み込むと発生しがちな案件更新やケースルーティングのミスを 3 分の 1 に圧縮できるため、国内カスタマーサポート部門の自動化プロジェクトにおける手戻りコストを大幅に削減できる。
3. 根拠・詳細(How)
- NVIDIA Nemotron 3 Super と NeMo ツール群による構築: NVIDIA Nemotron 3 Super アーキテクチャをベースに、NeMo RL や NeMo Gym を用いた教師あり微化学習と強化学習を適用し、14 以上の業界シナリオをカバーする合成データセットでトレーニングを実施している。
- CRM Bench による実用タスク検証: 案件更新、ケースルーティング、フォローアップのスケジュール調整など、実際の CRM ワークフローを含む Salesforce 独自の CRM Bench においてベンチマーク検証を行い、従来モデル比でエラー率 3 分の 1 を達成した。
4. 展望・課題(Next)
- 2026 年冬の米国 GA とグローバル展開: 2026 年 10 月の顧客パイロット(Formula 1、UChicago Medicine、Baxter Credit Union など)を経て、2026 年冬に米国リージョンで一般提供が開始される予定。