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デジタル庁、行政機関向け生成AI基盤「源内」を公開──約18万人の業務を1〜2人のインフラエンジニアで運用

AWS上のオープンソースGenUをベースに複数LLMや自律エージェント機能を統合し、厳重なセキュリティと省人運用を両立したシステム設計。
リリース: 2026-09-01 · 読了 4

記事の要約

1. 核心(What)

  • デジタル庁は約18万人の行政官を対象とした生成AI基盤「源内」を構築し、2026年度内の全省展開に向けた展開フェーズを進行している。
  • 基盤はAWSのオープンソース「Generative AI Use Cases (GenU)」をベースとし、Amazon BedrockやGoogle Cloud、Microsoft Azureを呼び分けられるマルチクラウド構成を採用している。
  • AIエージェントの実行ランタイムとしてAmazon Bedrock AgentCore RuntimeとOSS SDK「Strands Agents」を統合し、タスクの自律実行を実装している。
  • ユーザーと作業フォルダを活用する独自のシンプルUIを採用し、エージェントが過去ファイルからコンテキストを自動理解して動作する仕組みを備えている。

2. 影響(Why)

  • 少人数運用と大規模化の両立: 18万人規模の利用基盤を1〜2人のエンジニアで回す必要があるため、マルチLLM切り替えによる最適化や厳格なガードレール設計が、社内AIプラットフォーム運用の現実解として参考になる。
  • 公共領域における実用的なセキュリティ: JWT認証やネットワーク隔離、アカウント分離ポリシーを組み合わせることで、AIエージェントの暴走や外部流出リスクをシステム的に遮断し、行政特有のセキュリティ要件を満たしている。

3. 根拠・詳細(How)

  • マルチLLMの抽象化とマルチクラウド構成: Amazon BedrockだけでなくGoogle GeminiやOpenAI GPTなどを動的に呼び出すルーティング層を構築し、その時点の最適モデルを利用可能な設計にしている。
  • UNIXコマンドを利用したコンテキスト削減: lsやcatなどLLMが事前学習しているUNIXコマンドを活用してファイルを操作することで、LLMへの入力トークン数を約870から400へと半数以下に圧縮している。
  • 3重のセキュリティ境界によるエージェント隔離: JWTトークン検証によるユーザー分離、Amazon Route 53 ResolverやNetwork FirewallによるVPC外通信の遮断、およびAWSアカウント分離ポリシーの3段階で安全性を担保している。

4. 展望・課題(Next)

  • 全省庁への展開スケジュール: 2025年5月のデジタル庁内での利用開始を経て、2026年度内には全省庁の約18万人が利用可能になるよう展開が進められている。