Anthropic、Claude Mythos Preview で暗号アルゴリズムの数学的脆弱性を自律発見──ポスト量子暗号 HAWK などの攻撃手法を特定
Claude Mythos Preview がポスト量子暗号 HAWK の有効鍵長を実質半減させる攻撃手法と、ラウンド縮小版 AES の解析速度を 200-800 倍に高める手法を自律発見した。
リリース: 2026-07-23 · 読了 4 分記事の要約
1. 核心(What)
- Anthropic は Claude Mythos Preview を用いて、ポスト量子暗号候補 HAWK に対する有効鍵長を実質半分に低下させる新しい攻撃手法を発見した
- ラウンド縮小版 AES に対して、攻撃者の必要推測数を削減し従来比 200-800 倍の速度で破る手法を特定した
- 実験はほぼ自律的に行われ、HAWK の攻撃には 60 時間を要し、各実験の API コストは約 10 万ドルを記録した
- ETHチューリッヒ、テルアビブ大学、ハイファ大学と共同で、LLM の暗号解析能力を評価するベンチマーク CryptanalysisBench を構築した
2. 影響(Why)
- アルゴリズム設計の前提変化: LLM が実装ミスを超えて数学的対称性を見つけ出すため、人間の専門家による長年の査読を経た暗号アルゴリズムであっても AI による再検証が必須になる。
- 国内セキュリティ基盤への影響: 国内の暗号モジュールや認証基盤を手がける中堅セキュリティベンダーは、NIST の PQC 標準化動向と AI による攻撃リスクを織り込んだ移行計画の策定を迫られる。
3. 根拠・詳細(How)
- HAWK 攻撃のメカニズム: 格子同型問題に基づく HAWK の格子上で未活用の非自明な自己同型(automorphism)を発見し、より高速な列挙攻撃により鍵サイズの実質的な倍増を強要する。
- AES 解析の効率化: ラウンド縮小版 AES において攻撃者の推測ステップを一つ排除し、サンドボックス環境で Python と Sage を用いたエージェントハーネスにより自律的に検証パイプラインを構築した。
4. 展望・課題(Next)
- 追加の脆弱性情報の公開: 今回の 2 件の主要な結果に関する論文が公開されており、今後は他の発見についても順次詳細が公開される予定である。