日本、EV廃バッテリーからリチウムを90%回収する新手法を開発──従来比2倍の効率
従来手法で50%以下だったリチウム回収率を90%まで引き上げ、製造時のCO2排出量を約40%削減する化学プロセスを確立した。
リリース: 2026-04-22 · 読了 3 分記事の要約
1. 核心(What)
- 日本のリサイクル施設において、使用済みEVバッテリーからリチウムを最大90%回収する新技術を開発した。
- 従来のリサイクル手法による回収率50%を下回る水準から、大幅な歩留まり向上を実現した。
- 従来のナトリウム水酸化物の代わりに回収済みのリチウム水酸化物を使用する化学プロセスを採用した。
- 本プロセスにより、従来技術と比較して製造時のCO2排出量を約40%削減可能である。
2. 影響(Why)
- 資源自給率の向上と供給リスク低減: リチウムの大半を輸入に頼る日本において、国内での高効率なリサイクル確立は、地政学的リスクを伴う鉱物資源依存からの脱却を意味する。
- 国内製造業のサプライチェーン再編: 国内の自動車メーカーやバッテリー製造に関わる中堅以上の事業者は、原材料調達コストの変動を抑制するため、本技術を用いたクローズドループ型のリサイクル網構築を検討すべきである。
3. 根拠・詳細(How)
- リチウム水酸化物置換プロセス: 従来のナトリウム水酸化物を用いた抽出法を廃し、回収済みのリチウム水酸化物を粉末として利用することで、ブラックマスから高純度リチウムを抽出する化学反応系を最適化した。
4. 展望・課題(Next)
- 回収インフラの整備: 現在、日本国内で公式なリサイクルシステムに回るリチウムイオン電池は約14%に留まっており、2027年以降の生産規模拡大に向けた回収網の拡充が課題である。
- 量産体制の構築: 2035年までに年間数万トンの材料抽出を目指す計画であり、現行のラボ・小規模施設から商用プラントへのスケールアップが今後の焦点となる。