ベンチマークツール Linux Latency Tester を公開──X11/Wayland 間の入力遅延を実測
自作の光センサーデバイスを用い、Linux 環境下での X11/Wayland、VRR、DXVK-low-latency のエンドツーエンド遅延を定量的に検証した。
リリース: 2026-07-13 · 読了 3 分記事の要約
1. 核心(What)
- Linux 上の入力遅延を測定する自作ハードウェアデバイスを公開
- X11 と Wayland の入力ラグを比較検証し、ユーザー間で議論されていた Wayland の遅延問題を実測
- PROTOn_DXVK_LOWLATENCY=1 環境におけるフレームペーシングの効果をテスト
- Arduino ファームウェアと KiCad で設計した回路図をベースに、OSLTT などの既存プロジェクトの知見を統合
2. 影響(Why)
- 主観的評価の脱却: 「Wayland は X11 よりラグがある」といった Linux コミュニティの定説に対し、エンドツーエンドの遅延測定で事実を突きつけることで、環境構築の迷信を排除できる。
- 国内ゲーム開発への影響: Linux ベースのゲームサーバーや検証環境を運用する国内のゲームスタジオは、OS レベルの遅延要因を特定するための標準的な測定手法としてこのデバイス設計を活用できる。
3. 根拠・詳細(How)
- 測定メカニズム: USB 接続したマイクロコントローラからマウス入力をシミュレートし、モニターに貼付した光センサーが画面変化を検知するまでの時間を計測するエンドツーエンド方式を採用。
- DXVK-low-latency の検証: PROTON_DXVK_LOWLATENCY=1 を有効化し、render-queue の蓄積を防止するフレームペーシング機能を、CPU バウンドな静的シーンおよびアンキャップ環境で比較検証した。
4. 展望・課題(Next)
- 実機検証の拡大: 現在は静的シーンでの測定が中心だが、今後は動的なゲームプレイ環境下でのフレームタイム変動を考慮した測定プロトコルへの拡張が課題となる。