Thinking Machines、975B パラメータのマルチモーダルモデル Inkling を公開──音声理解で SOTA 級の性能
元 OpenAI CTO らが設立した Thinking Machines Lab 初のオープンウェイトモデルで、音声・画像・テキストをネイティブ処理する MoE アーキテクチャを採用している。
リリース: 2026-07-15 · 読了 5 分記事の要約
1. 核心(What)
- Thinking Machines Lab が 975B パラメータのマルチモーダルモデル Inkling を公開し、全ウェイトを一般利用可能にした。
- モデルは Mixture-of-Experts (MoE) 構造を採用し、推論時にアクティブとなるパラメータ数は 41B に抑えられている。
- 45 兆トークンのデータで事前学習され、最大 1M トークンのコンテキストウィンドウをサポートする。
- 音声ベンチマーク AudioMC において 56.6% を記録し、Qwen3-Omni の 24.3% を大幅に上回る性能を示した。
2. 影響(Why)
- 推論効率とマルチモーダル統合: 41B のアクティブパラメータで 1M トークンの長文脈を扱える点は、コストを抑えつつ大規模な RAG 構築を目指すプロダクトにとって有力な選択肢となる。
- 国内事業者への影響: 音声認識・解析を主力とする国内の音声テック系中規模事業者にとって、既存の外部 API 依存から脱却し、自前ホスト可能なモデルで同等以上の精度を確保する道が開かれた。
3. 根拠・詳細(How)
- 音声・画像処理の独自機構: 音声は dMel スペクトログラム、画像は 40x40 ピクセルのパッチを 4 層 hMLP でエンコードし、エンコーダーフリーのアーキテクチャでテキストトークンと共同処理する設計。
- ベンチマーク比較: VoiceBench で 91.4%(Gemini 3.1 Pro: 94.3%)、MMAU で 77.2%(Gemini 3.1 Pro: 82.5%)を記録し、オープンウェイトモデルとして高い水準を維持。
4. 展望・課題(Next)
- プラットフォームとしての展開: 現時点では最高性能の追求よりも、将来的なモデル開発の基盤となるプラットフォーム構築を優先しており、継続的なエコシステム拡充が予定されている。